活動日誌

11月市会が終わりました。

 11月市会を終えて野、党議員団声明。市会議員団ホームページでご覧ください。
 私は、委員会で「京都市農業委員会の選挙による委員等に関する条例の一部改正する条例の制定について」と「マイナンバー制度実施の延期及び廃止の要請」の請願について質疑を行いました。

 閉会本会議では委員会で不採択となった「マイナンバー制度の実施延期及び廃止の要請不採択反対」の討論を以下の内容で行いました。

 日本共産党市会議員団は経済総務委員会に付託されました請願第4号 「マイナンバー制度実施の延期及び中止を求める要請」についての請願に対して、採択すべきという態度を表明しております。私は議員団を代表して、自民党、公明党、民主・都みらい、京都、維新・無所属の請願不採択に反対する討論を行います。
 
 国は、日本に住むすべての人に番号を割り振り、国と自治体が国民の個人情報を一元的に管理・活用する社会保障・税の共通番号制度、いわゆるマイナンバー制度の本格運用へ通知カードの発送が、書留郵便で行われています。
 
現時点ですでに、問題点が次々と明らかになっています。
 問題点の第一は、個人情報の漏洩の危険性が高く、憲法が保障するプライバシー権を侵害するものだからです。
日本年金機構の125万件にも及ぶ年金情報の流出事件が起き、国民の個人情報保護に対する信頼は大きく揺らいでいましたが、この不安は現実のものとなりました。

 京都市においてマイナンバーが記載された住民票が4件発行される事態が発生し、不安が広がっています。
 経済総務委員会でこの問題での認識を質しましたが、京都市は「発行された住民票は、当事者に謝罪し理解を得て回収済みであり、情報漏れはない」との認識でありました。情報漏れを発生させながら、その認識がないことこそが重大問題であります。
 配達の中でも、マイナンバーに対する不理解からのトラブルや、かつてない大量の書留郵便配達にかかわり、現場での混乱が発生しています。
 マイナンバー関連で100数十件を超える、詐欺などの犯罪が多発し、現に被害が発生しています。

ところが、京都市は「マイナンバーでもっと便利に暮らしやすく」「メリットいっぱいの個人番号カード」などと「マイナンバーは安心安全の仕組みです」と広報していますが、きわめて無責任な対応です。

 第二に利用範囲の際限ない拡大です。同法では、来年1月からの利用情報は限定されていますが、今年の通常国会では、「預貯金」「検診」の情報にまで拡大する法案が成立しています。検診情報をマイナンバーに盛り込むことで、個人の医療・健康情報がこと細かく察知され、商用へと悪用される危険を伴います。

第三に社会保障の給付削減と負担増につながる危険です。
政府は、この制度で、「社会保障の給付、負担の公平性」を図るとしています。財務省は「預貯金」を勘案して負担求める考えを示しており、高齢者への度重なる負担増と給付減に更なる拍車をかけることとなります。

第四にIT産業だけに莫大な儲け口を保障することです。
安倍内閣は、「成長戦略」の一環としてマイナンバー制度で3兆円規模の「市場」をIT産業にゆだねています。すでに、厚生労働省の職員と民間企業との汚職事件が起きており、重大な問題です。

第五に中小企業への負担が大幅に増えるということです。
マイナンバーへの初期費用だけでも膨大な費用となり、営業を圧迫させることにつながります。また、事務負担も増えることとなります。
 「個人番号の記載がなくても、不利益な扱いはしない」とのことではありますが、個人番号の提供を拒む従業員などとのトラブルの発生も懸念されるところです。
 安倍内閣は、「税と社会保障の一体改革」をすすめ、その一環としてのマイナンバー制度は、国民の情報を一元的に管理するとともに、国民を監視し、社会保障の給付を削減しようとするものであります。マイナンバー制度の延期及び実施中止を要請する、請願の採択を求め討論とします。ありがとうございました。

(更新日:2015年12月13日)

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