遅くなりましたが市長総括質疑させていただきました。

3月2日から6日の5日間、持ち時間フルに使い質疑
交通局には、運転手の処遇改善・均一区間拡大と交通不便地域・独立採算制批判・市民優先価格の問題点。上下水道局に対し、雨に強いまちづくり・福祉減免。産業観光局に対し、中小企業賃上げ支援・伝統産業支援・洛西高島屋撤退問題。

3月13日には市長総括質疑を行いました。

周辺地域の市バス、交通不便地域の質問に入る前に時間切れでした。 
●賃上げ支援について。「人手不足」関連倒産が前の年292件から過去最多の397件と大幅に増えた。賃上げのための直接支援が必要。この間、繰り返し賃上げ支援を求めてきたが、「生産性向上支援をしている」「賃上げ原資については事業者の経営努力で行うもの」と、賃上げ直接支援には否定的な答弁が繰り返されてきた。今回の補正予算で「賃上げ環境整備支援事業」3億9千万円は、省力化・生産性向上に資する設備導入等への助成するもので、直接支援ではないが一歩前進。ただ、賃上げの要件は、内閣府の物価上昇見込みとして、令和7年12月と令和9年1月の比較で1.9%の賃金引き上げが要件であり、実質賃金が下がっているもとで物価上昇見込み程度の賃金では賃上げとは言えない。内閣府の物価上昇の見込みではなく中小企業の現場の実態をみるべきだ。最低賃金の上昇は、京都府では1,058円から64円引き上げられ1122円に、約6%引き上げられている。2025年春闘では、経団連発表によると大企業は5.39%、中小企業は4.35%の賃上げだった。厚生労働省は2026年の春闘賃上げ率は5.43%と予想されている。省力化として、飲食店では食洗器の導入、製造業では工作機械の導入で手作業などの省力化の設備投資で人手不足を補う等と説明された。個人で営業されている飲食店でお話を聞いた。食洗器や真空パックの機械やロボット掃除機などは助かるが、個人のお店では売り上げが上がらないと、賃上げはできない。建築関連の方にも機械による効率化は難しい。鉄工所でも精密な製品を単品で扱っている工場では難しいのが現状。農林水産業、サービス業、流通、接客業、アニメーション業界、訪問介護、福祉関連の事業所、伝統産業等、労働集約型産業では生産性向上はできない。局別質疑では「省力化が直接賃上げにつながるとは思わない」「賃上げのためにはそういった原資をしっかりと作っていくことが大事だと」と答弁された。そんな悠長なことでいいのか。今人手不足が深刻だ。直接支援が必要。
【答弁→岡田副市長】 中小・小規模事業者のたいへんな状況は認識。いつも議論になるのは根本の考え方。賃上げには継続性、持続性が必要。そのためには経営基盤の強化、生産性の向上、省力化を通じた売上高の増加や経費節減。ようするに賃上げの原資を確保してもらうことが大事。我々は一貫してそこに着目して、中小企業の経営基盤の強化、生産性の向上に向けた経営相談、制度融資、担い手確保やデジタル化支援、人材育成や就労環境整備への助成をしている。たとえばデジタル化にかかる補助金は212社のうち6割は10名以下の小規模事業者が利用。「中小企業のひと・仕事環境魅力向上支援事業」も採択事業者122社のうち10名以下の事業者が半分近くを占めている。できるだけそういったものを使ってもらって経営基盤の強化してほしい。今回の「賃上げ環境整備支援事業」もできるだけ使っていただいて、事業の効率化をはかっていただきたい。
●そこがすれ違っている。省力化と言っても結局賃上げできない。省力化の結果どうなったのかをよく見る必要がある。確かに部分的には省力化で賃上げ、職場環境改善も可能。ただこの間、省力化や生産性向上の名のもとにコストカット、人件費削減を続けてきた結果経済成長が止まってしまった。この12年間で、大企業の利益は3.5倍に、株主への配当は2.8倍。株価は5倍。一方実質賃金は10%ダウンしている。省力化・生産性向上ばかりをすすめてきた結果、こういう事態を招いている。ここの考え方を根本的に変えていかないとだめだ。東京商工リサーチの集計によると、上場企業が25年5月15日までに募集を発表した国内の早期・希望退職者数は19社で計8,711人だった。24年の同期間(27社で4654人)より87%増えた。財務省が「法人企業統計調査」結果を発表して、2024年度の労働分配率が、1973年度以来の低水準。規模別でみると、中小企業の労働分配率は75・6%、大企業は37・4%。大半が株主配当や役員報酬、内部留保にまわっている。これが今岡田さんが紹介された結果だ。中小企業の労働分配率は80%近くとなり賃上げ余力はない。国がしっかりと中小企業に支援しないといけない。不条理だ。内閣府は、「物価上昇に負けない賃上げを実現し、消費者マインドの改善を伴って消費が増加し、それが次の賃上げに繋がっていく好循環を生み出していく」と指摘している。生産性向上の名の下にやってきたことが好循環になっていない。本来国が内部留保にしっかり課税して、中小企業や労働者に分配すべきと思っているが、残念ながら国がなにもしない中で、府県市町ががんばって支援している例もある。岩手県は2023年12月議会で物価高騰対策賃上げ支援金の実施を決めた。この支援金は50円以上の賃上げを行った中小企業等を対象に、従業員1人あたり5万円(最大20人分)を支給するというもの。予算額は21億円。支給事業者は当初2000件を見込が、2889件。支給対象者数は2万313人。支給額は10億1565万円。賃上げ支援金第2弾2024年では時給60円以上引き上げた中小企業に1人当たり6万円を補助。24年の第1弾を上回る2942件・2万9345人分、17億6070万円の申請があった。今年度はさらにバージョンアップし、時給971円未満の従業員の賃金を時給1,031円以上に6,1%以上引き上げを行った中小企業等を対象に従業員一人当たり8万円、1事業所当たり最大400万円を支給。第一弾では、従業員規模は、従業員1名から5名の事業者が28%、6人から20人の事業者が42%で7割が小さな事業者です。業種別では製造業25.6%、建設業19.1%、卸売業・小売業14.3%、医療・福祉10.5%。規模・業種的にも支援が多岐に及んでいる。岩手県の事業所数は2021年経済センサスでは27,471事業所、京都市の45,933事業所の6割未満。補正予算は27億円計上。一般会計の予算規模は京都市の7割程度で、賃上げ支援の規模は7倍。京都市の規模でいえば3.9億円ではなく40~50億円規模での支援となる。3年継続しており、賃上げ以外の条件なしで実施しており、多岐の事業者に影響している。これが地域の経済を活性化し、好循環を作り出している。まさに京都でいえば、文字通り伝統産業、ものづくりのまちであり、ここをしっかり支援することによって京都経済が前向きにすすむ。生産性向上と長年言われているが、まったく賃金が上がらず中小企業、伝統産業が深刻な事態になっている。ここをしっかり見ていただきたいが、いかがか。
【答弁→岡田】 物価高騰を上回る賃上げは今の状況では非常に難しい。物価の抑制、全体のコントロールをどうするか、巨大な資金が必要なものは国に求めているし、国に手当してもらうべきものもある。我々は京都市の今の財政状況も踏まえて、継続できる支援として、先ほど申し上げた様々な支援制度をつくっている。それもできるだけ使っていただけるように、たとえば補助率を1/2、1/3ではなく4/5にするなど工夫している。また資金をうけてなにをするかのノウハウがない事業者にはコーディネーター、アドバイザーをセットにするなど、できるだけ多くの事業者に使っていただきたい。国の役割もあるし、我々の自治体でできる役割も果たす。こういう方針については国、京都府、経済界、労働団体等のトップとともに、京都の取組の方針としてこういう方向で進めていきたい。
●京都市の予算の構成から見ても、スタートアップや企業立地は、この賃上げ支援の倍以上の予算となっている。根本的に中小企業の支援の有り様を見直していただきたい。
●次に「就労・奨学金返済一体型支援事業」について聞く。日本学生支援機構が公表する「学生生活調査」によると、奨学金を1つ以上受給したと回答する大学生の割合は1988年から1990年代にかけて2割強だったが、2000 年代に入って一気に高まった。2010年以降は5割前後の水準が続き、2022年度はこれまでで最も高い55.0%となっている。今や2人に1人の大学生が奨学金を利用している。貸与奨学金の利用者で、今後の返済に関して不安を感じている人は 7 割にのぼる。京都市の新卒者の初任給は273,000円、年収3,273,000円。本人収入400万円未満で返済に不安を感じている方は78,9%。約8割にもなる。国の自殺統計の分類に「奨学金の返済苦」が2022年から新たに加わり、奨学金の返済を苦にして自殺したと考えられる人が10人いたことが警察庁などのまとめで分かった。奨学金が学生を苦しめている状況だ。「奨学・奨学金返済一体型支援事業」は、京都府の補助金額の1/2を上乗せするもの。市内企業108社に対し437人に支援されている。わが党はこれまでから「京都市も府の制度に上乗せを」と求めてきた。今回、事業者の負担を軽減し制度導入企業のさらなる拡大を図るもの。学生の町京都だからこそ、京都市内企業に就職を図るうえでも、2分の1で予算が1,840万円、あと1840万円で本人負担はなくなる。この範囲にとどまらない若者への直接支援が必要だ。
【答弁→岡田】 できるだけ京都でこの制度を採用する事業者を増やしたい。そのためには企業の負担を減らしたい。従来から京都府がやっている事業で、他の府下の市でもやられているところがあるので、そことの調整もあるが、我々はまずは京都府が出している1/2で企業負担が減らす。これによって導入する企業が増えれば、そこに働く従業員の方にもその制度を使っていただくので、恩恵を受ける方が増えるということが一つ。それと企業負担が減るので、これはお願いベースにはなるが、企業負担が減るのだから、ご本人に対する支給をもう少し増やせないかということは、我々は申し上げていく。その上で、先般のトップミーティングでも話し合われているが、これをどう充実していくかは今後議論していこうと決めているので、真摯に取り組みたい。奨学金を受けている学生が半数で、多額の奨学金受けているというのはその通りで、学生が相当負担を感じているのは事実。我々も国に繰り返し要請している。京都大学に通う学生の3/4は市外からで、京都の学生の半分は出て行くので、やはり国が一体的にやるべきだとこれまで要請してきた。一つだけ言わせていただくと、高等教育の就学支援新制度のR8年度の予算は6,567億円。これを学生数で京都市に割り戻すと340億円となる。これは国がやらないと、とても自治体で対応できる額ではないので、これは国において根本的にやっていただく。我々はできることを府市協調ですすめていく。
●周辺地域の市バスの調整区間の運賃は値下げしていただくよう、悲鳴のような声を聞いているので、ぜひお願いしたい。

(更新日:2026年03月26日)