これまで議論を積み重ねてきた課題を改めて質しましたが、築き上げてきた認識や議論を無視したような答弁が繰り返され残念でした。

右京区選出の山田こうじです。日本共産党京都市会議員団を代表し質問をします。
物価高騰がとまりません。円安やイラン戦争の影響で、さらなる物価上昇への不安も大きくなっています。国民生活は物価高にあえぎ、賃上げが追いつかず、中小企業の倒産も増えています。
東京商工リサーチによると2026年8月の全国企業倒産件数は830件、前年同月比3.1%増となり、3カ月連続前年の同月の件数を上回りました。8月では、2012年(967件)に次ぐ、14年ぶりの高水準となっています。
8月の倒産は従業員10人未満の零細事業者が89.6%でした。
物価高騰対策では対象と支援の仕方・規模の大転換が必要です。
京都市では、7月の補正予算「省エネ家電買換え促進支援事業」は87%が大手家電量販店での利用となり、まちの電気屋さんが置き去りでした。「中小事業者の省エネリノベーション支援事業」も、下限額が設けられ、結果として零細事業者には使えないものでした。予算規模も、支援対象も現下の物価高騰対策としては極めて不十分でした。
京都市はこの間、「生産性向上支援」を通じ賃上げ環境整備するとしますが、そんなに単純なものではありません。
今年5月実施した「賃上げ環境整備支援事業」では、省力化として、飲食店では食洗器導入、製造業では工作機械の導入で手作業など省力化し、人手不足を補う等と説明されました。個人で営業されている飲食店でお話をお聞きしました。「食洗器や真空パックの機械やロボット掃除機などは助かるが、売り上げが上がらないと、賃上げはできない」。建設関連の方も機械による効率化は、難しいと話されました。精密な製品を扱っている鉄工所でも、難しいのが現状と仰っていました。
熟練の職人技の分業による伝統産業や、農林水産業、サービス業、流通、接客業、アニメーション業界、訪問介護、福祉関連の事業所等、労働集約型産業では生産性向上はできません。
局別質疑でも「省力化が直接賃上げにつながるとは思わない」と答弁されています。生産性向上では限界があるのではないでしょうか。
小規模企業振興基本条例を制定した埼玉県では、狭い商圏の中、規模の経済(生産を拡大することで得られる経済効果つまり生産性の向上)が働かない小規模事業者特有の課題解決のため、多様な需要に合わせたサービスの提供や、地域住民の生活需要に応じた商品の販売、サービスの提供支援等に重点的に取り組む必要があると大綱を定め、中東情勢に伴う価格高騰・供給不足緊急支援事業、米国の相互関税措置等に係る資金繰り支援など、中小小規模事業者向けの様々な支援が行われています。
京都市の100分の1の人口1.4万人、歳入合計も100分の1の94億円の新潟県聖籠町では4千万円の予算で、2025年1月~12月までと比較し売り上げが減少しておりかつ、燃料費、原材料費、光熱費の経費合計が増加している小規模事業者に、法人20万円、個人は10万円補助金を支給しました。予算規模で比較すると約100倍、京都市では40億円規模の小規模事業者支援でした。
ものづくりの町、京都市でこそ小規模企業振興基本条例が必要です。市民生活に身近な、既存の零細事業者の営業が継続できるよう、価格転嫁支援や固定費補助、後継者育成など幅広く多様な直接支援こそ必要です。如何ですか。
もう一つは、京都経済の底上げには賃金の大幅引き上げが必要です。
京都総評では、2019年、若者が普通にひとり暮らしをするための費用を明らかにするため調査を実施し、その結果を公表しました。
調査は、主に京都総評に加盟する労働者などを対象に、生活のパターンを調べる「生活実態調査」および持ち物をどれくらい所有しているのかを調べる「手持ち財調査」による結果を精査し、生活に必要な費用をひとつひとつ丁寧に積み上げる、マーケット・バスケット方式を採用し、科学的に算定したものです。2019年の調査結果をもとに、2022年から本格的に始まった物価高騰の影響をふまえて、改めて価格調査を実施してアップデートしたところ、2025年4月時点における健康で文化的な生活に必要な費用は、時給にすると約1,900円でした。現在の京都府の最低賃金1,180円では到底普通の生活はできません。
国が賃上げ支援を行わないなか、労働組合の運動や党地方議員団の論戦を通じて、北海道・岩手・福島・群馬・茨城・奈良・徳島・長崎などで中小企業への賃上げ直接支援が実施されています。
岩手県では県内に事業所を持つ中小企業・個人事業主を対象に「物価高騰対策賃上げ支援金」を、3年連続で実施しています。時給を60円以上引き上げると、従業員1人あたり6万円(上限50人分・最大300万円)を受け取れます。受付は2026年2月13日から11月13日まで。予算は25億4,000万円です。
京都経済の主役、中小企業で大幅賃上げができるよう京都市として直接賃上げ支援を求めます。
(答弁→産業・文化融合戦略監)中小企業等への賃上げ支援等についてでございます。京都市では、京都の経済・文化を支える中小企業をはじめとする地域 企業の持続的発展を目的とした、いわゆる「地域企業条例」を平成31年に施行し、本条例に基づき、きめ細かな経営相談や資金繰り等への下支え支援はもとより、担い手確保や人材育成、さらには販路拡大や、デジタル技術の導入等を支援することで、中小企業・小規模事業者の経営基盤の強化に、取り組んでまいりました。とりわけ、今年度実施している「賃上げ環境整備支援事業」では、特に小規模な事業者から多くの申請をいただき、設備導入等による生産性向上と賃上げの好循環に取り組んでいるほか、先日議決いただいた、デジタル化推進補正事業を含め、多様な支援策を通じて、中小事業者のさらなる経営基盤の強化を図り、持続的な賃上げにつなげる取組を今後とも推進してまいります。また、この間、国や経済団体等に対して、価格転嫁や賃上げ、物価高騰に対する要望・要請も重ねており引き続き、国や京都府等とも連携し、地域企業・中小企業の持続的な発展と構造的な賃上げの実現に、取り組んでまいります。
3つ目は、税の原則の転換です。
日本共産党は、「直接税中心、総合・累進制・生計費非課税の民主的税制」の確立が必要だと考えています。
本来、税金は所得や資産に課税するもので、消費税のように、所得のまったくない人からも一律に税金をとることは、税負担の公平に反します。本来の税の役割である、富の再配分にも反します。
消費税は財界の求め「直間比率の見直し」により、広く国民に負担を求める間接税で、所得が低いほど負担が重くなる最悪の不公平税制です。消費税は1989年4月1日3%で導入され増税が繰り返され10%に。この間、法人税は消費税導入当時40%が段階的に引き下げられ、23.2%に。所得税の累進課税も緩和され、最高税率は消費税導入以前の1984年当時は、課税所得8000万円以上75%だったものが今は、課税所得4000万円以上45%に引き下げられ、総合・累進制を大幅に緩和し、税収基盤の空洞化が進みました。
「消費税について議論される場合は、社会保障や財源確保の在り方と共に、慎重に議論されるべきものと認識している。」と答弁されていますが、消費税は社会保障の財源ではなく、大企業、高額所得者の減税の穴埋めに使われたというのが実態です。生活費に丸々かかり、所得の低い人ほど負担が重くなり、格差と貧困を広げ生存権を脅かす消費税を、社会保障の安定財源とすることは間違っています。
タックス・ザ・リッチ。富裕層に課税を!社会保障の財源は、本来の所得の再配分機能の回復により行うべきです。大企業・高額所得者に応分の負担をと国に求めるべきではありませんか。法人市民税超過課税を上限まで引き上げていないのは、京都府内では京都市だけです。京都市として法人市民税超過課税は、法定上限額の8.4%にすべきです。如何ですか。
(答弁→財政担当局長)法人市民税の法人税割の引き上げについてでございます。社会保障に要する財源については、少子高齢化が急速に進み、社会保障費が増大する中、将来にわたり持続可能な制度とするため、国において、安定性、世代間の公平性等の観点から、個人・法人所得課税ではなく、消費税がその財源の中心として位置付けられたものと認識しております。このため、社会保障財源確保と所得再配分機能の在り方の見直しについては、国・地方を通じた税体系全体の中で、応益負担とのバランスや、均衡の取れた安定的な税体系の構築を図る観点から、国において検討されるべきものと考えております。また、法人市民税の超過課税については、これまでも、各経済団体から御理解を得たうえで実施してきたものですが、更なる超過課税の検討に当たっては、どのような本市独自の財政需要があるのか、その財源として法人税割の引上げが適当なのかといった観点や、一部の企業に特に御負担をお願いするものであることを踏まえて、経済や企業活動への影響、市民や事業者のコンセンサス等を見極めつつ、引き続き、検討していく必要があるものと考えております。
平和行政について伺います。
私は、19歳の時に被爆30周年の原水爆禁止世界大会に参加し被爆者の被爆体験をお聞きし、また被爆者、被爆2世の方などの手記を読み、核兵器の恐ろしさを実感しました。
以来半世紀余り「平和でこそ商売繁盛」を信条にしています。
憲法制定の貴族院で幣原喜重郎首相は、原子爆弾が発見されたもとでとして「文明と戦争は両立しないものであります。文明が速やかに戦争を全滅しなければ、戦争がまず文明を全滅することになるでありましょう」と述べ「一切の軍備は不要となります」と答弁しています。平和主義を貫いた憲法9条は多くの国民に歓迎されました。決して押し付けられたものではありません。
ゼスト御池で9月3日から5日まで絵画と原爆写真展が開催されました。
展示された絵は、広島市立基町高等学校普通科創造表現コースの高校生が、被爆者と何度も打ち合わせを重ねながら制作されました。当時の惨状を克明に描き出すものであり、また、証言者の記憶や思いに高校生が寄り添い、双方の気持ちを共に伝えるものです。
3日間の来場者は1,614人で、多くの感想が寄せられています。
「絵で見るヒロシマ、リアルが伝わってきて辛いです。でも、描いて下さりありがとう、一人ひとりがイメージして戦争は絶対許したらダメ!!」
必死で探し出した、ひざから下が骨となって、亡くなった孫娘を負ぶっている女性の絵、母と思われる黒く焼けた死体に、呆然と座り込む二人の幼子の絵など、涙なしに見ることができませんでした。
「言葉を100並べるよりも、絵を見て一目瞭然でわかる。」と絵のモデルになった被爆者が証言しておられます。
ロシアによるウクライナ戦争、アメリカ・イスラエルによるイラン戦争など核保有国による違法な戦争が続くなか、被爆の実相を知らせる活動が今こそ求められています。
広島市では、国の助成、原爆死没者慰霊等事業助成を活用して、国内や海外、全米などで原爆平和展を開催していました。国内の原爆平和展は、平成8年から実施して広島、長崎を除く71都市で開催され、全国一巡し二巡目。原爆の遺構品やパネル展示、被爆伝承者派遣を行っていました。京都市では、平成16年8月4日から8日にかけてアスニーで実施され2,336人が来場しています。開催自治体の負担は会場費と広報費等のみで、原爆遺構品やパネルを持参し、派遣費用は全部、広島市と国の財源で実施されていましたが、残念ながら今年度一旦休止しリニューアルを検討されています。
被爆者の平均年齢は86歳を超えています。かつて40万人被爆者と言われていたのが、今は9万人台になってしまっています。被爆者が残された時間も限られています。広島市とも協議し、国内原爆展リニューアルの京都市開催を求めます。またリニューアル開催がかなわない場合は、京都市として独自の原爆展の開催を求めます。如何ですか。
核兵器禁止条約は2017年7月7日に採択され、2021年1月22日に発効しました。2026年7月7日にトンガが加盟し批准・署名国は95カ国となりました。
ところが、唯一の戦争被爆国である日本政府はアメリカの核の傘にしがみつき、核兵器禁止条約をボイコットする情けない姿です。唯一の戦争被爆国である日本政府は、核兵器廃絶の先頭に立たなければなりません。国内の世論調査でも、日本が核兵器禁止条約に参加すべきとの声は7割を超えています。
今こそ日本政府が核兵器廃絶の先頭に立つべきです。市長自ら、日本政府に核兵器禁止条約に参加するよう求めるべきです。如何ですか。
ひとまず、ここまでの答弁を求めます。
(答弁→総合企画局長)原爆展の京都市開催と核兵器禁止条約についてでございます。平成8年から広島市が各都市で開催されている国内原爆・平和展は、当面、企画のリニューアルに向け休止中ですが京都市では、平成24年から毎年被爆の実相等に関するポスター展を独自に開催するなど、平和で持続可能な社会の実現に向け、取り組んでいるところです。また、核兵器禁止条約については、これまでから、京都市も加盟する平和首長会議において、国に対し、核兵器廃絶に力を尽くすとともに、条約に署名・批准するよう、強く要請しているところです。各国で隔たりがある中、国においても、核兵器のない世界の実現に向け、対話を通じた現実的な取組を粘り強く進められております。世界恒久平和の実現には、国の取組と同時に、自治体の取組等も大きな役割を果たすものと考えており、今年3月に改定した新京都戦略では、「戦争の体験・記憶を次代に継承する取組や、平和の尊さを見つめ直す機会の拡充」を掲げ、より一層、取組の拡充を図っております。今後とも、市民の皆様とともに、世界恒久平和の実現に向けて、取り組んでまいります。
次に、桃陽病院についてお聞きします。
桃陽病院は、1952年に小児結核保養所(旧桃陽学園)として開設されて以来、時代の変化に応じて対象を慢性疾患や心身症、発達障害などへ広げ、医療にとどまらず、療育的支援を含めた包括的ケアを提供してきました。1979年には現・京都市立桃陽総合支援学校との連携が整備され、医療と教育を一体的に受けられる環境が構築され、心・体・学びのすべてをトータルに支える仕組みは、全国的にも数少ない貴重な存在です。
中学時代2年間桃陽病院で過ごされた方の声を紹介します。「一時いのちの危険もある中で長期の入院でした。病状が落ち着いたころ、隣接する支援学校への登校許可がおりました。長期入院が続くなか「早く日常に戻りたい」「勉強がしたい」と思っていた私にとって、それは大きな希望でした。…「自分は患者である前に、一人の生徒なんだ」と感じられるかけがえのない時間でした。桃陽病院で治療を受けながら学生生活を送り、目標をもって日々生活を過ごせた経験は私が夢を持つ、きっかけとなりました。そして現在私は小児科医として働いています。実際に入院中の子どもたちの診療に携わる中で、治療と教育を両立できる環境が、子どもたちの心の安定や治療への意欲を支えるうえで、どれほど重要であるか日々実感しています。…桃陽病院を失うことは、これから治療を必要とする子どもたちや家族にとって、大きな損失となると思います」とのことです。
桃陽病院は単なる医療機関ではなく、子どもたちが安心を取り戻し、再び社会に踏み出す為の重要な施設です。
「あり方検討会」では「京都市内には、入院が必要な児童が他府県の病院に入院せざるを得ない状況にある。医療・福祉・教育が連携した受け皿の維持が不可欠である」とされており拡充こそ必要です。
三重県立子ども心身発達医療センターを視察しました。
障がいや発達に課題のある子どもの専門医療・福祉機関である県立草の実リハビリテーションセンターと県立小児診療センターあすなろ学園、三重県児童相談センターの難聴児支援部門を統合し2017年6月1日に新設されました。
「子ども一人ひとりが、その子らしく豊かな人生を送るために」を理念に、児童向けの医療・療育施設で、複数の専門療法室と入院病棟を備えた立派な施設でした。
子どもの発達を県を挙げて支援している姿勢に、感銘を受けました。
不登校児の増加や、発達特性を持った子どもたちの支援のニーズは増しています。
京都市は公立のこどもの病院と教育の一体的施設である、桃陽病院そのものを存続すべきです。
(答弁→子ども若者はぐくみ局長)桃陽病院についてでございます。桃陽病院は、医療・療育・教育が連携し、結核や喘息、近年では、発達障害や精神的な課題など、複合的な困難を抱える子どもや御家族を支えてきました。一方、令和7年度には入院患者数が1日平均ひと桁まで減少し、また、医師をはじめとする人材確保の難しさや築40年以上が経過し、改修だけでも20億円以上かかると見込まれる施設・設備の老朽化、年間2億円を越える市税負担など、将来にわたり運営を継続していく上で大きな課題があることも事実であり、外部有識者による桃陽病院の今後の在り方に関する検討会において存廃の前提を置かず、幅広く御議論いただきました。その結果、「現行の病院としての運営を継続することは困難」「各分野の連携及び役割分担の下で支援体制全体を再構築していくことが重要」「桃陽病院が担ってきた機能そのものについては、今後も維持・継承を図るべき」等とする報告書素案が示されたところです。本市としては、検討会の議論はもとより、今後予定している市民意見募集や医療施設審議会でいただく御意見も踏まえ、子どもの最善の利益を第一に、今後の方向性を具体化してまいります。
次に市バス市民優先価格と交通の在り方について伺います。
仕事や買い物、通院や通学など京都市内を生活圏とされている京都市バスを利用する市民以外の方は多数存在します。通勤、通学、買い物、通院など日常生活の移動手段であり、観光客や来訪者の利便性を高め、地域内消費や交流を促進し、環境面でも役割を果たしています。市民と市民以外を分断する市民優先価格は公共交通の本来の役割に反します。
市民優先価格と言いながら市民であっても現金払いは対象外、定期券も対象外です。
市民のために今、必要なのは、敬老乗車証改悪を撤回し元に戻すこと、民間バスへの支援を行い均一区間の拡大や交通不便地域の解消です。交通運賃の小児運賃は18歳まで拡大すべきです。地下鉄の大学生通学定期代の引き下げが必要です。市民優先価格導入は中止し、こういう施策こそ行うべきではありませんか。
(答弁→公営企業管理者)市バスの市民優先価格についてでございます。観光が市民生活の豊かさに繋がることを実感いただく全国初めての取組であり、市民の皆様から多くの期待の声をいただいているところです。何点か御指摘がありましたが、実施にあたっては、定期運賃について、千円以上値上げする必要があるところ、現在の運賃に据え置くとともに、スムーズな運行を確保するため、ICカード等と紐づける必要があるマイナンバーカードをお持ちでない市民の方にも割引運賃を適用できるよう、具体的な対応を検討しているところです。令和9年度中に実施できるよう、精力的に取組を進めてまいります。なお、均一運賃区間の拡大につきましては、バス事業者の経営に与える影響が大きいことから、引き続き、検討してまいります。また、小児運賃の適用年齢については、国土交通省の規程等に基づく全国的な運賃制度であり、変更することは考えておりません。また、通学定期券の割引率の引き上げについては、5億円を超える減収が生じることから慎重に検討する必要があると考えております。敬老乗車証は、市税負担を考慮のうえ持続可能な制度として運用されているものと認識しております。
最後に京北地域の振興についてお聞きします。
2005年4月に京都市に合併され、当時の人口は6,749人でしたが、2026年7月1日現在4,146人となっています。20年間で4割近く減少しています。
人口減少対策は待ったなしです。
京北の豊かな自然は人を引き付ける大切な資源です。移住したい人にとっても在住者にとっても大きな魅力になっています。この豊かな自然を維持するうえでも農業の振興が必要です。
京北地域の農家総数は2023年994戸で、耕地面積は480.4haです。規模的には0.5ha未満721戸で圧倒的多数が小規模家族営農です。
2020年農業センサスによると、京北地域での基幹的農業従事者は228人で年齢別では70代93人、80代54人。70歳以上が65%を占めています。ある農業従事者に伺いました。「年金を受け取りながら赤字。続けなしゃあない」また別の方は「受け継いだ田畑を守るために、生産している」とのお話でした。
帝国データーバンクによると、米農家の26年1月~8月の廃業件数は28件。廃業したコメ農家の多くは70代を越え高齢化によるものです。コメ農家の撤退は23年35件、24年、25年は42件と近年急増しています。
今こそ京北地域で思い切った農業支援が必要です。若い市外からの新規就農者もあり、高齢化で耕作できなくなった農地を活用し、耕作地を拡げている就農者もあります。
「なにもかも値上げなのに、米価だけ暴落 これでは農業は続けられない。 米価暴落を放置する政府に農家は怒っています」として農民運動全国連絡会は「米価暴落 許さない」と8月28日、農水省へ緊急要請を実施しました。
農民連は、約70万トン放出した政府備蓄米を早急に買戻し、備蓄の必要量を回復させ、民間過剰在庫を改善させること、ミニマムアクセス米の前倒し輸入をやめ、主食米の需給に影響を与えないこと、米の流通業者に対し、資金調達など支援を実施することなどを農水省に対して要請しました。
新規就農者も、安心して農業が続けられる支援が必要です。JA京都のコシヒカリ30キロの概算金は今年8,000円です。昨年は14,850円でしたから、46%ダウンです。これでは農業は続けられません。概算金は最低でも1万円以上は必要です。
米価暴落を止め、安心して農業できる所得補償・価格保障を国に求めるべきです。昨年、学校給食で京都産米を1キロ410円から670円に引き上げました。引き上げた米価を維持すべきです。適切な価格で市内産米の活用を学校給食など公的施設での活用を拡げるべきです。如何ですか。
(答弁→木の文化・森林政策監)農業振興についてでございます。米の生産者が安心して営農を続けるためには、何より、安定した需給バランスの維持と、適正な価格形成を通じた所得の安定が重要であると認識しております。これまでから収入保険等の所得補償制度はございますが、国においては、令和8年4月に食料システム法を施行し、生産者と消費者の双方の理解が得られる、適正な価格形成へ向けた取組が始まるとともに、この7月には、需要に応じた米の生産を通じ、米の需給と価格の安定を目指して食糧法が改正されたところであり、引き続き、こうした国の動向を注視してまいります。また、令和元年度から全ての市立小学校及び義務教育学校に京北米を提供してまいりましたが、令和7年度からは新たに中学校でも給食に取り入れ、提供先の拡大を図っているところです。なお、令和7年度の学校給食の米の買取価格については、米価の高騰を受け、JAの概算金等も踏まえた改定を行いましたが、今後についても、予算の範囲内で適正な価格設定となるよう調整してまいります。引き続き、京北地域をはじめ市内の農家のみなさまが、未来に向かって農業を続けられるよう支援してまいります。
京北病院について伺います。
京都市立京北病院は、平成23年4月1日から、介護療養型老人保健施設を運営し、現在も医療的ケアが必要となる利用者がおられます。夜間も看護師が常駐しており、喀痰吸引や経管栄養といった医療処置のほか、終末期ケアにも対応できる体制があり、かけがえのない施設です。老健施設の廃止は、医療的ケアが必要な利用者が京北に住み続けられなくなります。老健施設の廃止方針は撤回することを強く求め代表質問とします。
(答弁→市長)京北地域の医療等についてでございます。京北病院を尋ねて、院長等とも直接意見交換してきた。京北病院は、京北地域唯一の病院として昭和33年に開設され、地域の医療拠点としての役割を担ってきました。一方、京北地域の高齢化や人口減少に伴い患者数が減少し、安定的な経営が困難となっていること、また、京北病院の建物は築40年以上が経過しており、老朽化が進んでいること等が課題となっています。このため、令和6年度に、地元関係者や医療・介護関係者、学識者等からなる「京北病院が果たす機能の在り方検討会」において在り方方針案を取りまとめ、この在り方方針案をもとに、京都市医療施設審議会において御議論いただき、令和8年3月に「京北病院が果たす機能の在り方について」答申を受けたところです。答申では、介護老人保健施設については、役割が重なる特別養護老人ホーム等が京北地域内に5事業所あることに加え、地域の特性上、今後、人員の確保が一層困難となっていくことから、地域の介護施設等との連携・適切な役割分担のもと廃止し、京北病院は医療機能に特化することとされています。ただし、緊急時の対応等のため、病院と特養との連携強化、医療的ケアが必要となる入所者の対応を個別に検討することとされています。今後、こうした答申を踏まえ、京北病院を含めた京都市立病院機構の第5期中期目標・中期計画を策定し、適切に進めてまいります。京北地域は、自然、歴史、文化、温かい地域コミュニティなど数多くの魅力を持っています。今後の地域活性化に向けた取組を進めていくうえでも、京北病院はなくてはならない存在であると考えており、引き続き、京北病院が将来にわたって安全・安心な医療を提供できるよう取り組んでまいります。
(更新日:2026年10月17日)


