■内水反乱など浸水対策について
●近年、地球温暖化による線状降水帯発生など豪雨災害が多発している。気象庁の全国(アメダス)lによると、1時間大雨の年間発生回数は有意に増加しており、より強度の強い雨ほど増加率が大きい。1時間降水量80mm以上、3時間降水量150mm以上、日降水量300mm以上など強度の強い雨は、1980年頃と比較して、おおむね2倍程度に頻度が増加している。
今年8月13日から14日にかけて千葉県で集中豪雨が発生し、初のレベル5大雨特別警報]とレベル5土砂災害特別警報の発表となった。千葉市では24時間367mm、時間雨量は115mmを観測し、死者・行方不明14名など甚大な被害が発生した。9月8日には名古屋でも豪雨が発生し、1時間雨量104.5mmを観測し200万人に避難指示が出された。9月にも台風25号、26号が立て続けに発生し関東東北中部地方に広範囲に被害が発生した。お悔み、お見舞い申し上げる。
●令和7年度決算概要では、浸水対策の推進として「雨に強いまちづくりの推進」し鳥羽第3導水渠の整備を継続して実施し、烏丸丸太町幹線(口径2,400mm延長1,700m貯留容量7,700㎥)の供用を開始。令和6年には西部1号・2号分流幹線(口径2,000mm~2,800mm延長1,070m貯留容量4,500㎥)が供用開始。鳥羽第3導水渠は口径4,700mm、延長6,100m、貯留量100,000㎥。中期経営プランの10年確立降雨(1時間当たり62ミリ)対応した浸水対策実施済み面積を令和4年度末見込み33%から鳥羽第3導水渠完成の令和9年度末目標40%とされている。時間当たり62ミリで対応できる対策では24時間雨量に対しては何ミリを想定している。
【答弁→西川下水道部担当部長】整備水準は、下水道は時間雨量に対応するものとされている。24時間雨量は河川の基準で、下水道では設定していない。
●対応が必要ではないか。西部1号・2号分流幹線は33億円、烏丸丸太町幹線は44億円、鳥羽第3導水渠は200億円。巨額の費用が必要。全額雨水対応の事業。雨水は公費・汚水は私費が原則。
令和7年決算では雨水処理負担金18,265,304千円。算出根拠、国補助は。
【答弁→福田経営戦略室長】雨水幹線に巨額の費用をかけてきた。公費だが、直接整備事業でなく、資産の減価償却に合わせた後年度収入。雨水処理負担金として見合いの額を一般会計から負担いただいている。補助対象事業になれば国補助がある。負担の考え方は、旧自治省が示した雨水・汚水の負担基準があり、それにもとづき算定。実績により函渠、ポンプ施設、処理場の算定を行っている。
●令和9年末の目標40%は鳥羽第3導水渠完成が前提。京都市域の地下水位を引き下げることで内水反乱を防ぐもの。市域の面積40%に対応するもの。地域的にどの範囲となるのか。残された60%への計画は。
【答弁→西川】40%は鳥羽第3導水渠で対応可能は、西京極周辺、吉祥院、上鳥羽の一部が対象。60%は、以前からの施設で増強していないところは10年確率に対応していない。
●まだ広範に残っている。京都市でも昨年8月25日の豪雨は1906年の観測開始以来、史上1位の時間雨量となる1時間102ミリの猛烈な雨を観測した。西大路通や烏丸通は、見る間に水没して川のようになり、車の水没や浸水被害が相次いだ。昨年の委員会で下水道管が90度曲がっている部分で浸水が起こった箇所について質疑した。下水管の敷設状況については道路の線形に合わせて下水道管が曲がるような箇所は無数にあるとのこと。様々な条件で適切なルートを設定し整備している。現地の状況をみて、雨水桝の増設など取り込み能力を上げる、管の改良などとも答弁された。点検プラス土砂の取り除きなどしっかり雨に備えるとも答弁された。以前、安井小学校の南側の農地を開発された住宅で台風で降った雨が原因でトイレに下水が逆流する被害が発生したときに、新たにバイパスを設置して前の道路の下水管につなぐ対策をしていただいた。昨年以降、菅の改良、取り込み能力の向上の雨水桝の増設、土砂の取り除きの状況は。
【答弁→西川】昨年の雨を受けての点検について、浸水箇所など現地を見ている。取り込み部分である雨水枡がキー。清掃に合わせて点検している。年間18~19万カ所の清掃点検している。改良について。管路の曲がり、交差点で缶が集まっているところについて、配水管、管路の増設で分散、バイパスで緩和工事を行った。
●点検プラス土砂の取り除きについては、京都市が管理している下水管のみ。開発行為によって敷設された下水管は多数存在する。民間が管理する下水管にも大雨時には大量の雨水が流れ込む。こうしたところを放置していていいのか。災害対策上もそれぞれ事情があると思うが京都市へ移管していただけるよう取り組む必要がある。
【答弁→西川】開発道路を市の公道にするところは市で管理を引き継ぐが、個人所有の場合は所有者管理となる。
●所有者不明のところもある。個人所有であっても、他に影響する。大規模なマンションの建設が進み、雨水と汚水を同じ管で集める合流式下水管もある。国の補助率3分の1で雨水貯留浸透設備を促進する必要があるのではないか。公園や学校など公共施設の敷地の地下への設置計画はあるのか。補助金を使い民間のマンションの地下や学校、大型商業施設の地下などへの貯留、設置など誘導はできないのか。
【答弁→西川】民間の開発時には流出抑制の指導している。助成もある。宅地開発も対象。貯留と浸透。公共施設は率先して進める。各局で協議して進めている。
●出資金は少なくとも休止以前の水準が必要。水道法の目的第1条は「この法律は、…水道の基盤を強化することによって、清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もつて公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与することを目的とする。」とある。豪雨災害などから市民の暮らしを守る、水道法の目的である、公衆衛生の向上と生活環境の改善に大きく寄与することを求める。
(更新日:2026年10月15日)


